冬うらら2

 何とか誤解は解いたものの。

 やっぱり、まだ心配なのだ。

 幸せって。

 メイは、自分の心の中にともっている、灯のことを知っている。

 昔は、この灯をいけないものだと思って、必死に消そうとしていた。

 今はたった一つだけの、でも綺麗な灯だ。

 消さないように、彼女はずっとそれを大事にするだろう。

 その灯をくれたのは、カイトだ。

 あったかくて、明るくて、こんなに。


「すごく……幸せよ」


 灯を―― ぎゅっと抱きしめた。
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