冬うらら2
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「こい!」
カイトは。
メイの腕を、掴んだ。
引っ張った。
控え室から連れ出した。
後ろから呼び止める声など、完全に耳に入っていなかった。
いや。
それでも、まだ足りない。
公共の空間にいる限り、誰も彼もがカイトの邪魔をする。
こんなに深い気持ちが暴れているというのに、抱きしめること一つ出来ないまま、苦しめられ続けるのだ。
もう。
ダメだった。
「カイ…っ!」
驚いたままのウェディングドレスを、彼は――。
「こい!」
カイトは。
メイの腕を、掴んだ。
引っ張った。
控え室から連れ出した。
後ろから呼び止める声など、完全に耳に入っていなかった。
いや。
それでも、まだ足りない。
公共の空間にいる限り、誰も彼もがカイトの邪魔をする。
こんなに深い気持ちが暴れているというのに、抱きしめること一つ出来ないまま、苦しめられ続けるのだ。
もう。
ダメだった。
「カイ…っ!」
驚いたままのウェディングドレスを、彼は――。