冬うらら2
◎
「あぁ…あの、な」
主役不在のまま、二次会に行くメンバーが続々と決定していく中、ソウマが言いにくそうに声をかけてきた。
こんな、濁った言葉を語りかける人ではないだけに、ハルコは不思議な目で彼を見てしまう。
「二次会に行く気か?」
やっぱり、まだ濁っている。
しかも、言うにことを欠いて、まるで二次会に行くのがイヤみたいなニュアンスなのだ。
ますますおかしい。
「どうして? せっかく来たんですもの。久しぶりに秘書の人たちと話もしたいし…ダメなのかしら?」
今更、彼女の身体のことを、気遣っているとも思えなかった。
それなら、今までの方がよほど、止められて然るべきことをしてきたはずだ。
何を隠しているの?
じっと瞳を覗き込む。
ソウマは、困った笑いになった。
「いや…別にダメというワケでは」
まだ濁っているし、視線もそらす。
珍しい態度だ。
いつもなら、こんな態度を取る人ではないのに。
さっきまでのスピーチで、疲れでもしたのかと思ったが、そういうタイプでもなかった。
「さすがに、今日はカイトくんのところに押し掛けるのは、気が引けてよ」
いまどこにいるかさえ定かではないが、多分、彼の性格からして、家に帰っているのではないだろうか。
そんな二人の邪魔をするなんて、野暮どころの話ではなかった。
あのカイトが、あそこまで我慢をしたのだから、メイと幸せな時間をたっぷり送ってもバチは当たらないだろう。
「あぁ…あの、な」
主役不在のまま、二次会に行くメンバーが続々と決定していく中、ソウマが言いにくそうに声をかけてきた。
こんな、濁った言葉を語りかける人ではないだけに、ハルコは不思議な目で彼を見てしまう。
「二次会に行く気か?」
やっぱり、まだ濁っている。
しかも、言うにことを欠いて、まるで二次会に行くのがイヤみたいなニュアンスなのだ。
ますますおかしい。
「どうして? せっかく来たんですもの。久しぶりに秘書の人たちと話もしたいし…ダメなのかしら?」
今更、彼女の身体のことを、気遣っているとも思えなかった。
それなら、今までの方がよほど、止められて然るべきことをしてきたはずだ。
何を隠しているの?
じっと瞳を覗き込む。
ソウマは、困った笑いになった。
「いや…別にダメというワケでは」
まだ濁っているし、視線もそらす。
珍しい態度だ。
いつもなら、こんな態度を取る人ではないのに。
さっきまでのスピーチで、疲れでもしたのかと思ったが、そういうタイプでもなかった。
「さすがに、今日はカイトくんのところに押し掛けるのは、気が引けてよ」
いまどこにいるかさえ定かではないが、多分、彼の性格からして、家に帰っているのではないだろうか。
そんな二人の邪魔をするなんて、野暮どころの話ではなかった。
あのカイトが、あそこまで我慢をしたのだから、メイと幸せな時間をたっぷり送ってもバチは当たらないだろう。