冬うらら2
二次会
17:01~17:20
♪ビール
「かんぱーい!」
ガチャンガチャン――グラスをぶつけ合う音が、店中に響き渡った。
最初の一杯目は、ビールだ。
それが各席に行き渡り、今やまさに結婚式の二次会が、華やかかつ、なごやかに始まったばかりだった。
が。
しかし。
全然、めでたい気持ちになれない人間がいたのだ。
「ぬわんですってぇ~~~~~!!!!!!!」
グラスに口をつけることも忘れて、ハナは隣に座った第一開発の男に食ってかかったのだ。
掴み上げるには、手がふさがっていると面倒なので、ガンとテーブルにグラスを戻す。
勢い余って、自分の手に泡が飛ぶ。
それも気にせずに、ハナはいきなりその男のネクタイを掴み上げたのだ。
「うわっ…ま、待て! オレが何かやったわけじゃ…うがっ!」
慌てて言い訳する男のネクタイを、尚更きゅっと掴み上げたので、前よりも首が締まって苦しいらしく、ジタバタと暴れた。
しかし、それでもハナの気は済まないのだ。
こんなことが、許されるのか。
披露宴で、今日の主賓の2人が逃げ出してしまったというのだ。
要するに。
二次会に、コウノとコウノヅマは来ないというのである。
そ…。
わなわなと、ハナは怒りに震えた。
そ…そんなの、許されるワケないじゃない!!!!
何のために、自分がわざわざこんな席に、顔を出したと思っているのか。
一重にも二重にも、今日の主役の姿を見るためではないか。
こんな、いつもの顔を見ながら酒を飲むためでは、断じてないのである。
「かんぱーい!」
ガチャンガチャン――グラスをぶつけ合う音が、店中に響き渡った。
最初の一杯目は、ビールだ。
それが各席に行き渡り、今やまさに結婚式の二次会が、華やかかつ、なごやかに始まったばかりだった。
が。
しかし。
全然、めでたい気持ちになれない人間がいたのだ。
「ぬわんですってぇ~~~~~!!!!!!!」
グラスに口をつけることも忘れて、ハナは隣に座った第一開発の男に食ってかかったのだ。
掴み上げるには、手がふさがっていると面倒なので、ガンとテーブルにグラスを戻す。
勢い余って、自分の手に泡が飛ぶ。
それも気にせずに、ハナはいきなりその男のネクタイを掴み上げたのだ。
「うわっ…ま、待て! オレが何かやったわけじゃ…うがっ!」
慌てて言い訳する男のネクタイを、尚更きゅっと掴み上げたので、前よりも首が締まって苦しいらしく、ジタバタと暴れた。
しかし、それでもハナの気は済まないのだ。
こんなことが、許されるのか。
披露宴で、今日の主賓の2人が逃げ出してしまったというのだ。
要するに。
二次会に、コウノとコウノヅマは来ないというのである。
そ…。
わなわなと、ハナは怒りに震えた。
そ…そんなの、許されるワケないじゃない!!!!
何のために、自分がわざわざこんな席に、顔を出したと思っているのか。
一重にも二重にも、今日の主役の姿を見るためではないか。
こんな、いつもの顔を見ながら酒を飲むためでは、断じてないのである。