冬うらら2
◎
カイトとあの子が、似ていると思ってしまったせいもあった。
しかし、それを見届けるのは不可能だ。
それに。
少し残念ではあるが。
ハルコには、カイトとメイという、フルコースが用意されていたのだ。
オードブルからデザートまで、どれもこれも美味しくて楽しくてしょうがないフルコース。
満腹になる人は、よその料理に手を出してはいけないのだ。
彼らのことは、他の空腹な人に任せよう。
「でも、ちょっと苦労しそうね」
苦労しそうなのは、ワンコの社長の方だ。
ハルコは想像しながら、クスクスと笑ってしまった。
あのパワフルな彼女を前に、どのくらい色男ぶりが通用するのだろうか。
「そうだな……食べないのか?」
相づちを打ちながらも、彼女がポテトに手をつけていないのを見て勧めてくれる。
油と塩にまみれたイモ料理を。
食事に気を使っている妊婦に食べろと?
もうちょっと、夫に意地悪がしたくなるハルコだった。
カイトとあの子が、似ていると思ってしまったせいもあった。
しかし、それを見届けるのは不可能だ。
それに。
少し残念ではあるが。
ハルコには、カイトとメイという、フルコースが用意されていたのだ。
オードブルからデザートまで、どれもこれも美味しくて楽しくてしょうがないフルコース。
満腹になる人は、よその料理に手を出してはいけないのだ。
彼らのことは、他の空腹な人に任せよう。
「でも、ちょっと苦労しそうね」
苦労しそうなのは、ワンコの社長の方だ。
ハルコは想像しながら、クスクスと笑ってしまった。
あのパワフルな彼女を前に、どのくらい色男ぶりが通用するのだろうか。
「そうだな……食べないのか?」
相づちを打ちながらも、彼女がポテトに手をつけていないのを見て勧めてくれる。
油と塩にまみれたイモ料理を。
食事に気を使っている妊婦に食べろと?
もうちょっと、夫に意地悪がしたくなるハルコだった。