冬うらら2
◎
4ヶ月しか違わないが、一応アネさん女房ということになるのか。
3月なんて。
もう来月のことだ。
あの2人が、新婚旅行から帰ってきたら、本当にすぐにメイのバースデイが来る。
その記念すべき日を、どうやってあの2人は祝うのだろうか。
女のアニバーサリーになんか、絶対に付き合いたくないようなカイトが、プレゼントを買ったりする姿を想像すると、彼女はたまらない気分になる。
「はぁ、社長は7月生まれでしたね…」
しかし、ハルコの発言は、リエにとってはあまり好ましいものではなかったようだ。
「あら、ごめんなさい…せっかく忘れていたのにね。ところで…今日は、彼はお迎えにくるの?」
自分一人、楽しむ話題になってしまったことを反省して、すかさずハルコは、秘書の彼のことへと話を切り替えた。
するとリエは、複雑そうな―― でも、ちょっとツンとした表情になった。
「べ、別に…私は…」
あの男のことなんて。
あらあら。
何か、困った恋をしているのか。
それとも、ケンカでもしたのかしら。
でも、どうにも彼氏のことが、気になっているのは確かだ。
「あ、私…二次会が終わるちょっと前に、帰らせていただくかもしれません…」
しかし、ハッと思い出したかのように、ハルコに切り出してくる。
その内容に、「残念だけど、いいと思うわよ」と返事をした。
きっと、彼氏絡みのことに違いない思ったからだ。
複雑な態度を見せても、やっぱり約束か何かあったのだろう。
見られないのは、ちょっと残念だけど。
そんな自分を、ハルコはまたたしなめた。
フルコースのある人が、他の料理を食べたがってはいけない、と。
あっちの方もね。
奥の方の膝枕を見て、クスクスと笑ってしまった。
そういえば。
あのワンコの社長を見て、思い出したことがあった。
彼女は、この場所でしておかなければならない仕事を、一つやり残していたのだ。
リエに一言伝えると、ハルコは席を立った。
4ヶ月しか違わないが、一応アネさん女房ということになるのか。
3月なんて。
もう来月のことだ。
あの2人が、新婚旅行から帰ってきたら、本当にすぐにメイのバースデイが来る。
その記念すべき日を、どうやってあの2人は祝うのだろうか。
女のアニバーサリーになんか、絶対に付き合いたくないようなカイトが、プレゼントを買ったりする姿を想像すると、彼女はたまらない気分になる。
「はぁ、社長は7月生まれでしたね…」
しかし、ハルコの発言は、リエにとってはあまり好ましいものではなかったようだ。
「あら、ごめんなさい…せっかく忘れていたのにね。ところで…今日は、彼はお迎えにくるの?」
自分一人、楽しむ話題になってしまったことを反省して、すかさずハルコは、秘書の彼のことへと話を切り替えた。
するとリエは、複雑そうな―― でも、ちょっとツンとした表情になった。
「べ、別に…私は…」
あの男のことなんて。
あらあら。
何か、困った恋をしているのか。
それとも、ケンカでもしたのかしら。
でも、どうにも彼氏のことが、気になっているのは確かだ。
「あ、私…二次会が終わるちょっと前に、帰らせていただくかもしれません…」
しかし、ハッと思い出したかのように、ハルコに切り出してくる。
その内容に、「残念だけど、いいと思うわよ」と返事をした。
きっと、彼氏絡みのことに違いない思ったからだ。
複雑な態度を見せても、やっぱり約束か何かあったのだろう。
見られないのは、ちょっと残念だけど。
そんな自分を、ハルコはまたたしなめた。
フルコースのある人が、他の料理を食べたがってはいけない、と。
あっちの方もね。
奥の方の膝枕を見て、クスクスと笑ってしまった。
そういえば。
あのワンコの社長を見て、思い出したことがあった。
彼女は、この場所でしておかなければならない仕事を、一つやり残していたのだ。
リエに一言伝えると、ハルコは席を立った。