冬うらら2

 副社長の、シュウ氏は――

 昨夜のうちに、クリーニングサービスに出していた、綺麗な背広に身を包んだ。

 やはり副社長たるもの、ヨレた背広で出勤するわけにはいかない。

 新聞で株価に目を通し、メガネを0.5センチ上の位置に整え、彼はホテルから出社したのだった。

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