12本〜手首の傷跡



よっチャンは
あの優しい笑顔でウチの傷を癒してくれる。






それだけが
生きがいのように。



それだけが
命綱のように。















    …………。













自分への
腑甲斐なさは
消えないまま。



あの人(ママ)さえ
ウチを産まなかったら
今の家族は幸せだったのだろうかと考えるほどに



自分を失う時もある。















それくらい


泣きたい時もある。


















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