あの頃のあたし達

キーンコーンカーンコーン♪


一限目の終わるチャイムの音。次は移動教室だ。あたしは鞄を持ってかなと移動しようとしていた。まだ大学に慣れていないので、移動するにも一苦労だ。その時さっきまで横に座っていた男の人が、


「同じクラスだよね?俺、田波知哉って言うんだ。よろしくね?」


って爽やかに挨拶してきた。


「あたしは松本恵って言います。この子も同じクラスで森下かなちゃん。よろしくね。」


それが知哉との最初の出会いだった。



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