あの頃のあたし達
夜になり、あたし達はカレー作りに取りかかった。
みんな人参、玉ねぎ、じゃがいもをきっていく。それを知哉が野菜や肉を入れて炒め、煮込んでいく。
あたしはその間ご飯を炊いていた。
おいしそうな匂いがして、あたしのおなかはなってしまい、横にいた知哉に
「おなかの音、きーこえた。」
っていわれ恥ずかしくなるあたしがいた。
かなはそれをみてすかさず、
「何?何?」
っていってあたし達の話には割り込んできた。
―やばっ!かなは多分この旅行で知哉と進展したいと思ってたのに、よけいな心配させちゃったかな。―
あたしは後悔した。それを寂しそうに見つめる視線にあたしは気づかなかった。