初恋ものがたり


「賢志君が言いたかったのは…莉李が好きだっていうこと…じゃないかな。“幼なじみとして”とかじゃなくて。」


賢志が…私のことを…?


「ねえ、莉李は賢志君のこと、どう思ってるの?」


薫に聞かれ、賢志の顔が頭に浮かんだ。



「どうって言われても…ムカつく時もあるけど、意外と気が合うところも多くて……」



「うん…それから?」


「えっと、それから…」


私は、今までのことを思い浮かべていた。


< 168 / 224 >

この作品をシェア

pagetop