初恋ものがたり


今なら言えそう…。


よし、言おうかな…。


私がスゥーっと呼吸をして、話をしようとした…その時…


「莉李…。」


賢志がそう言って、私の方を向いた。




「俺…来年の春、この町から引っ越すことになったんだ…。」




“え…………?”



あまりにも突然で、何がなんだか分からなかった。


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