初恋ものがたり


私は、深呼吸をした。



「…仕方ないよね!色々と都合があるもん。…うん、しょうがないよ!」


思いとは裏腹に、わざと明るく言った。


「寒くなってきたね…」


私は空を見上げた。


「そろそろ帰るか?」


賢志が小さい声で聞いた。

「私、もう少しここでツリー見てから帰るよ…。だから先に帰っていいよ…。」


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