初恋ものがたり
「お疲れ!」


賢志が言うのと同時に私の頬に冷たいペットボトルをあてた。


「冷たいっ!」


私は、びっくりしてしまった。


「木陰とはいえ、暑かっただろ?差し入れだよ。」


「あ…ありがと。遠慮なくいただこうかな。」


またしても、可愛げのないお礼。


「それじゃあ…いただきます。」


私たちはあっという間に冷たいジュースを飲みほしてしまった。


喉が潤いを取り戻す。


「生き返ったー!」


そう言った賢志の気持ちがよく分かるひとときだった。
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