初恋ものがたり
「こうやって二人で帰るのかなり久々だよな。小学生以来かな。」


「そんなわけないでしょ。久しぶりだけど、中学に入ってからも何回か一緒に帰ったよ。」


賢志の大げさな表現にも慣れてしまった。


「あっ。そうだ!莉李に渡そうと思っていたものがあったんだ。」


「えっ?なに?」


賢志はカバンに手を突っ込んでいる。
< 6 / 224 >

この作品をシェア

pagetop