初恋ものがたり
「行ってきまーす!」


外に出ると、玄関先に賢志が待っていた。


「おはよう!」


持っていたカバンを軽く上げた。


「おはよ。」


笑って言ったものの、内心はそれどころじゃなかった。


なるべくゆっくり歩こう。

私は学校まで行く時間を稼ぐため、ペースをおとして歩いた。


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