ぎざじゅうの先輩。
「おまえ、俺と付き合える?」
きっとこれって、特異な質問です。だって両思いなら、付き合おうって言うと思う。
けどどこか、何か、先輩は気にかけてくれてるんだ。
「先輩、」
泣きそう。駄目だ。先輩は先輩。他の誰とも一緒じゃないんだよ。
「なした?」
「あの、」
言葉に詰まる。
「いいよ、ゆっくりで。なんなら俺が話すからそれに頷くかどーかでもいいし。」
「あの、私、先輩のこと好きです。」
「それはもう知ってる笑。」
「一緒に居たいし、先輩の特別になりたい。」
「俺も一緒に居たいし、おまえはもう俺の特別。」
「けど、一緒に居てもらえる自信がどこにもありません。」
いつかは離れちゃうんじゃないか、って。そればっかりになりそうで。