走り出せ、コスモス*
何かが触れて
視界が暗くなった
頭が重くって
目がちゃんと開かない
誰よ…
誰が起こしたのよお…
少し目を開けると、
目の前は
白い布で囲まれてて何も見えない
白…?
白…っていうより… ベージュ?
ばっとその布を取ると、目の前に先生がいた
ふくれっつらの顔
「なんてとこで寝てるんですかー」
「ごめ…んなさい…」
どうやら自習室にはたどり着けなかったようで
先生は眠ってる私を運ぼうとしてくれてたみたい
「沙枝ちゃんはさぁ
俺をびっくりさせるのが好きだね」
「…ごめんなさい…」
先生の声は低かった
「もう暗いけど…
今日は俺歩いて来たんだよね
親御さん 呼ぶ?」
「うん…」
せっかく先生に会えたのに
変なとこで寝てしまったせいで
怒った顔になっちゃった