走り出せ、コスモス*


「出たんだ‥」

「う…ん」


着替えた先生は、長袖のTシャツからタンクトップがチラリ

実は私、男の人のタンクトップけっこう好きで…

…なんか変態かも


「ごはん作ったんだけど…食べれる?」

「ん ありがと」


先生の部屋で、先生の料理を、先生と食べるなんて、なんか不思議…夢みたい


「おいしい~」

「えっ? いや~多分それ気のせいだねー」

「え なんでー?すごいおいしいよ」

「うそ ありがと

でも今まで友達には、最低の味だって言われ続けてきたからさ~

藤石の料理だけは勘弁って

そういやひどい言われようだなー」

「あれだね!
あの、~なんとかザ ベスト ソースってやつ!」

「『A good appetite is the best sauce.』?

(空腹は最大のスパイスである

アメリカのことわざ)


うわー沙枝ちゃんひで~」

「あははっ

うそ! ホントにおいしい」

「まじ?ありがと~
まあ、自炊して6年だからね

そりゃ食べれるものにはならないとね」

6年…!?


「へぇ~そんなに‥

あれ?でも先生って一高だったんだよね?

なんで大学から一人暮らしなの?てか今も、実家住まいかと思ってた」

「いやー実は俺んち…浜島なんだ」

「ええっ!?」


浜島ってところは一高の市外で

ホントに島なんだ

そんな遠いとこから…


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