走り出せ、コスモス*
「…ホントに…?」
先生が 小さな声で言った
「…うん」
心臓が、ドクドクいって
息がしづらい
先生が制服を入れた袋を置いた
わ… くる
覚悟はできてるんだけど
いいって言ったのは私なんだけど
やっぱ…緊張する…
一歩ずつ ゆっくり そっと
先生は歩み寄ってくる
もう手を伸ばせば届きそうな距離
ドクドクいいすぎて、心臓が痛いよぉ
先生は ゆっくり
私の頬に触れた
「沙枝ちゃん…すきだよ」
先生の声は優しくて、手もあったかくて
やっぱりこの人ならいい、って、思った
「待たせて ごめんなさい」
目を閉じると、優しいキスがふってきた