走り出せ、コスモス*
「ふ…うぅ…」
目を固くつぶると、また涙が流れる
「痛い?大丈夫?…痛いよね…」
先生が悲しんでる…
ごめん 先生
でも今は何もできない よぉ…
顔を横に向けたまま
必死で痛みに耐えた
「……っ」
突然先生の声と手が消えて、髪を引っ張られた感覚がした
「…っ
せ… んせ…?」
薄く目を開けて 先生を見た
「 …… …泣いてるの?」
先生は下を向いてて、前髪で顔は見えない
私の頭の横で、先生が固く手を握ってた
その手が私の髪を巻き込んでた
先生… 大すき 愛してる
おでこをつけて
先生の頭を両腕で抱きしめた
先生の涙が 1滴
顔に落ちた
脳天を突かれるような感覚
先生の頭をかきむしって
すがりついた