走り出せ、コスモス*
昨日はあの後、先生の腕枕で少し眠った
そして、何だかたばこの匂いがして目が覚めた
目が覚めたとき、先生の腕枕はなかった
代わりに先生の背中が見えた
私が起きたのに気づくと、ベットの脇に座ってた先生はまた布団の中に入った
「先生… 泣いてた?」
「うん
なんか…感極まっちゃって」
やっぱり…泣いてたんだ
ひじをついて上から見ている先生は、伏し目がちだからか、悲しんでいるようにさえ見えた
そして低い声で言った
「ねえ… やっぱ痛かった?」
「…うん
想像以上だった」
「やっぱり? だよね、痛いよね…」
また先生は悲しそうな顔になった