走り出せ、コスモス*



18時30分…

先生の1つ目の授業が終わる時間。

私は階段の一段目に座り込んで、先生を待ってた



あ 出てきた…!


ドク… ドク…



顔が、少し熱くなってるのを感じる

こんなときめき、

やっぱり他にない



やっぱり先生がすきなんだ…



あぁっ

もうデスクルームに入ってしまう…!


「先生!」


彼は、あの大きな目でこっちを見た。


「ど どうしたの?」


前は逃げ出しちゃったのに、またすぐ話しかけてくるって…

私、自分勝手だよね…


「これ 見て…っ」

さしだしたプリントを、先生は私の手に触れないようにそっと取った



「数学…うわ 化学も…

うわ! 英語以外もすっご!!」

先生はプリントに顔を近づけて、笑いながら言った


「これ!これがすごいね!」

先生は総合順位を指差してこっちを見て笑った。


頑張ってよかった…!!

先生にこんなに笑ってもらえるなんて!!

こんなにほめられて! 嬉しい~~!!


笑いながら上を見ると、先生と視線が合った。


二人から、笑いが消えた。


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