走り出せ、コスモス*
そんなころ
お昼時に、質問を受けていると不穏な話が聞こえてきた。
「吉風沙枝!
いくら可愛いからってさあ、ひどいよねぇ~!」
質問してきてる生徒の声が、だんだん耳に入らなくなってくる。
な… なんだ?
あの子は、容姿がよくて
頭も良くても
妬まれないほどに
性格がいい子なのに。
「仲いい子がずっとすきだった先輩を、パッと奪ってったんだって!
しかも知ってて相談にものってたらしいよ
最低だよねえ!」
耳を疑った。
そんな ばかな
目を見開いて
質問する生徒と目を合わせた
その生徒は、不思議そうな顔をしてた。
おい、うそだろ。
だってあの子は
そんなことするタイプじゃない
もしするとしたら
その理由は…
頭に浮かんだ考えに、唇を噛んだ。
きっとこれが正しいって
分かるから