走り出せ、コスモス*
私の中で、何となく俊子と先生の間にはピリピリしたものがあると感じてた
サンダーっていうか… ああそれじゃバチバチか
後期補習4日目、俊子はその私の考えを粉砕した
「藤石先生いいよねぇ!
バカの私でも分かったもん!
教えるの上手いよねぇ~」
俊子は先生を受け入れ始めたんだと思う
先生は一定の所まで 壁を作らないから
それを俊子は感じ取ったんだろう
先生の方は…?
「中川原さん… 何でこんな点数とれるんですか」
先生は夏期講座から、授業で小テストを始めた
前の授業の復習だけの、簡単なテスト…だと思う
「何よ~先生!私だって頑張ったのに!
ほら2番とかつづり間違えただけですよ!」
俊子は身振り手振りをしながら必死さをアピールする
それを見てクラスのみんなが笑う
交換して丸つけしたけど、俊子は10点中まさかの0点だった
でも答案から、必死さは私にも伝わってきた
俊子、ホントに英語 頑張ろうとしてるんだ…