走り出せ、コスモス*
「おはよ!」
初めてみた俊子の私服は、めちゃめちゃ可愛かった
「可愛い…」
素直に口にしてた
「いやいや、沙枝ちゃんの方がだんっぜん可愛いから!
てか、ほっそいね!」
俊子はダメージの入った、薄い色のジーンズのショーパン
はっちゃけてるけどなんか大人っぽくて、俊子に似合ってる
「スキニーとか入んなくてさぁ!」
俊子はバド部だけど、あんまり練習には行ってないみたい
でも行ったときはかなり走り込んでるらしく
足がムキムキになっちゃった、って
全然、そんなことないけど
その日の小テストで、俊子は1点だった
「中川原さん。ちょっとこれは…」
先生は苦笑いしながら頭をかく。
「えー!
でも先生、昨日は0点だったのに今日は1点ですよ!
進歩進歩!」
これから一段一段、と
手で階段を表しながら説明する俊子を、みんな笑いながら見てた。
「じゃあ中川原さん。明日は絶対2点をとってくださいよ」
「出た!
プレッシャー!!」
先生も含め、みんなケラケラ笑ってる
先生 私は10点だったよ
満点とったよ
いい点とったのに
なんで私にはかまってくれないの?