走り出せ、コスモス*
第3章

運動会は夕日




「今日も運動会の練習?」

「うん」


「楽しかった?」

「うん 楽しかったよ」


私 先生の話し方がすき


周りのみんなが言わないようなことを言う。


こういうとき、先生って大人なんだなぁ…って感じるんだ。


「先生の話すことってめずらしいよね」

「そう?普通でしょ」


「ううん。

 友達とか、
楽しかった?なんて
聞かないもん」


「ああ、そうかなぁ…」


「ジェネレーションギャップだね。ふふ。」

「うるさいよ!」


先生はすねたみたいに口を尖らせて向こうに行ってしまった。


私は机に頭を横たえたまま、ぼーっと見てる。


なぁんだ。


子供じゃん…






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