報告
プルル…
家の電話が鳴り3コール程で受話器を取った。
「もしもし…」
「あ、美帆?大丈夫…?」
お母さんだ!!!!
「うん!!!大丈夫!!!」
小さな子供みたいに返事をした。
「そう?ならよかった♪あの冷蔵庫の中に晩御飯あるから食べてね。ちゃんと食べなさいよ?」
「うん、分かった!」
「じゃ…あ、はい。今、行きます!あ、ごめんね!!じゃあね!」
ブチッ
電話が切れた。最後、かすかに救急車のサイレンが聞こえた。これから出るのだろう。
ともかく生きている。やっぱり私の間違いだ。よかった。
私は冷蔵庫へと向かい、その中にあったハンバーグを取り出した。
私の好きなハンバーグ。
“あっためてね”
一枚のメモ用紙。なんだかとても幸せな気分になっていた。