悪魔のいる教室
──ドクン。
心臓が1回大きく揺れて、時間と一緒にピタリと止まった気がした。
廊下の騒めきとか、外から聞こえてくる会話とか、そういうのも全部。
暖かい朝日を浴びてんのに、体の奥底が冷えていく。
そう、例えるならば、冷たい水中に沈んでいく、そんな朦朧とした感覚。
同時に脳内を走馬灯のように駆け巡る、あの日の記憶。
鼻腔の奥を、あの甘い香りがかすめた気がした──……。
「……そんなわけ、ないじゃん」
そう笑い飛ばした私を、感情の読めない表情で見つめる読心術師。
朝日に反射した2つの瞳が、冷たく光る。
不意に、彼は口元を緩めた。
ゾクリ、と背筋が凍る。
「……でもさ」
……まただ。
また……目が笑ってない。
どうしよう。
体が、動かない。
心臓が1回大きく揺れて、時間と一緒にピタリと止まった気がした。
廊下の騒めきとか、外から聞こえてくる会話とか、そういうのも全部。
暖かい朝日を浴びてんのに、体の奥底が冷えていく。
そう、例えるならば、冷たい水中に沈んでいく、そんな朦朧とした感覚。
同時に脳内を走馬灯のように駆け巡る、あの日の記憶。
鼻腔の奥を、あの甘い香りがかすめた気がした──……。
「……そんなわけ、ないじゃん」
そう笑い飛ばした私を、感情の読めない表情で見つめる読心術師。
朝日に反射した2つの瞳が、冷たく光る。
不意に、彼は口元を緩めた。
ゾクリ、と背筋が凍る。
「……でもさ」
……まただ。
また……目が笑ってない。
どうしよう。
体が、動かない。