悪魔のいる教室
ヤベェと思った。

これはマジでヤベェと。


しかしどうやらニンゲン、ピンチな時ほど冷静になるらしい。

いや、実際はあまりの恐怖に動けないだけ……か。


小さく舌打ちを漏らした悪魔は再度、私を見た。

私は僅かに後退る。


ってか……私達、こんな話してる場合じゃないですよね?

もっと話すべき話がありますよね?

なんか、なかった事になってません?


そんな言葉を脳内で繰り返すけど、声にはならない。


悪魔は本来の問題であるはずのそれを薄く開き、私に命令をくだした。
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