悪魔のいる教室
「……へ?」

「俺にメアド教えてねぇくせに他の男に教えてんじゃねぇぞ、ボケが」

「え? ちょ……」

「お前、俺が土日どんな気持ちで……」


そこで悪魔はハッとしたように口をつぐんだ。


……え?
どういう事?


そう言えばさっき、ヤスくんも同じ事言ってたっけ。

なんでみんな、同じ勘違いしてんの?

口裏合わせて私を混乱させようとしてる?

それとも。
本当に、私と悪魔が付き合ってるとか?


……いやいやいやいや。

ありえない。

それらしい展開はなかったはず。


じゃあなんで?


……もしや。

まさかとは思うけど、もしや……。

こういう人種は、キスした時点で、言葉がなくても“付き合う”事になる……とか。


そんなバナナ!!


「あ、あの。私達って、その……つ、つつつつつ付き合ってんの……?」


恐る恐る問うと、悪魔の表情が一気に険しさを増した。

『何言ってんだてめぇ』って顔。


って、私はどうすりゃいいんだよ!!
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