悪魔のいる教室
「よぉ、ヤス。お疲れさん」
「あざッス! わー、マジでお久しぶりッス!」
「おう。元気してるみてぇじゃねぇか」
「当たん前じゃないッスかぁ! もうバリバリッスよ! ってか本気ビビった! 俺、幻覚かと思いましたもん!」
親しげに会話を交わすタツ兄と金髪くん。
金髪くんはそうとう嬉しいのか、普段からこうなのか、かなりハイテンションでお喋りな人だった。
切れ長な一重の瞳をクシャッとたれ目がちにして笑う表情が、人懐っこい仔犬を連想させる。
実際彼が犬だったら今頃尻尾がブンブンなってんだろうなぁ……。
「タツキくんの彼女さんッスかぁ?」
軽く首を傾けて微笑む金髪くんの視線が私に向けられた。
ドキッというよりギクッて感じで、私はたじろぐ。
ここは私が答えなきゃいけないとこなんだろうか……ってか、またこの質問?
なんなんだ?
この人種はこの手の質問をする習わしでもあんのか?
存在無視されてちょっと寂しいって気持ちと、話しかけられない方が楽でいいやって気持ちが複雑に混ざり合った心境だった私は、結果話しかけられた事にプチパニック状態。
そう、私は極度の人見知り。
それでもなんとかカラカラの喉から声を振り絞ろうとした、その時。
「おい」
突き刺すように威圧的な低い声が金髪くんの背後から届き、私の両肩は跳ね上がった。
「あざッス! わー、マジでお久しぶりッス!」
「おう。元気してるみてぇじゃねぇか」
「当たん前じゃないッスかぁ! もうバリバリッスよ! ってか本気ビビった! 俺、幻覚かと思いましたもん!」
親しげに会話を交わすタツ兄と金髪くん。
金髪くんはそうとう嬉しいのか、普段からこうなのか、かなりハイテンションでお喋りな人だった。
切れ長な一重の瞳をクシャッとたれ目がちにして笑う表情が、人懐っこい仔犬を連想させる。
実際彼が犬だったら今頃尻尾がブンブンなってんだろうなぁ……。
「タツキくんの彼女さんッスかぁ?」
軽く首を傾けて微笑む金髪くんの視線が私に向けられた。
ドキッというよりギクッて感じで、私はたじろぐ。
ここは私が答えなきゃいけないとこなんだろうか……ってか、またこの質問?
なんなんだ?
この人種はこの手の質問をする習わしでもあんのか?
存在無視されてちょっと寂しいって気持ちと、話しかけられない方が楽でいいやって気持ちが複雑に混ざり合った心境だった私は、結果話しかけられた事にプチパニック状態。
そう、私は極度の人見知り。
それでもなんとかカラカラの喉から声を振り絞ろうとした、その時。
「おい」
突き刺すように威圧的な低い声が金髪くんの背後から届き、私の両肩は跳ね上がった。