呪われ海との約束
Ⅰ.今
宮野 時(ミヤノ トキ)。
高校二年。
春の終わり――…何度目かの夏がやってきた。
また“あの日”がやってくる。
動く時間は止まらない。
そう考えるとまたイライラしてきた。
この時期になるとバカな俺でも考えこんでしまう。
何度「最近、お前らしくないな」って言われたことか。
「時?」
「ん?」
声がする方を見ると一番の友達、香川 匠(カガワ タクミ)が俺のことを心配そうに見ていた。
「どうした、匠?」
「いや……最近、お前らしくないなって思って……」
…………また言われた。
どうしても考えてしまう。
そうやって思ってる時点で考えてるってことになってしまうんだけど。
高校二年。
春の終わり――…何度目かの夏がやってきた。
また“あの日”がやってくる。
動く時間は止まらない。
そう考えるとまたイライラしてきた。
この時期になるとバカな俺でも考えこんでしまう。
何度「最近、お前らしくないな」って言われたことか。
「時?」
「ん?」
声がする方を見ると一番の友達、香川 匠(カガワ タクミ)が俺のことを心配そうに見ていた。
「どうした、匠?」
「いや……最近、お前らしくないなって思って……」
…………また言われた。
どうしても考えてしまう。
そうやって思ってる時点で考えてるってことになってしまうんだけど。