喧嘩別れの幼なじみはー…


…転校生がりおならいいのに…


ふと、そう思った自分に嫌気がさした。


そんな人生甘くないのに。



はあっとまた小さく溜め息を付き再び机に突っ伏した。


けど、転校生は多分わたしの隣の席だ。
これだけははっきりとしている。


この前の席替えで多分運を全て使ってゲットした席は一番後ろの一番左の席(ジャンケンで勝った人から席が決めれた)。


何故か誰も隣の席を選んでくれなくて地味にショックを受けたのはいつの話だったかなー…


ついこないだのことを思い出し、少し傷付いたわたしは机に突っ伏してて、転校生が教室に入ったのに気が付かなかった。

だから、わあっとみんなが騒ぎ出した声も先生が転校生を紹介する声も全然耳に入らなかった。





ただー…
















「青山李央です。小3までこの地元にいました。宜しくお願いします!!」











シャットアウトしていたわたしの耳に入ってきた声は、わたしの知っている人より声は低かったが、確かにあいつに違いないと思った。





転校生は小3でわたしと喧嘩別れをした奴だった。





そう、ついさっき転校生だったらいいと思っていた奴ー…













…ーりおだったんだー…




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