喧嘩別れの幼なじみはー…

「はい、とりあえず転校生くんは席に着きなさい。」


さすが、桐山先生。
的確に指示を出し、中沢先生が帰ってくる前にマジで朝のSHRを終わらすみたいですね。


「…先生、ぼくの席どこ…?」


やっと泣き止んだりおは、桐山先生に席を聞いていた。


…はっ!!りお、わたしの隣の席に座るのかぁっ!!


「津田さんの隣よ。」


パアッ


りおはそう聞くと一気に明るくなって、ダッシュでわたしの隣まで来た。
…眩しいっ。
なんかりおが眩しいよ!!


「蒼、蒼~!!隣りの席だってよろしくね!!」


ドキッ


心臓が高鳴りした気がした。
りおの笑顔はあの頃から変わっていなかった。
顔が赤くなっていくのを感じた。


「り、りおなんて知らないんだからっ!!」


そんな自分を知られたくなくて、ついキツい言葉がでてくる。


「蒼…」


あぁ、りおが悲しそうにしてるのは手に取るように分かるんだ…。
でも、わたしの口は止まらない。


「勝手に引っ越して!!酷いよバカ李央!!絶対、ぜっーたい許さないから!!」


そう言ってわたしは再び机に突っ伏した。
結局自分は変われていなかった…。



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