生徒会長様の、モテる法則
6-1 要家
「なんでびしょ濡れなんだよ」
「あ、雨が…降ったからです」
「あいつと一緒にか」
「いやあの、…なんて説明したらいいのか」
「説明してみろ」
「え?」
「俺様が納得するように説明してみろ」
何故。
何故私は怒られてるんだ。
時は二時間前。
桐蒲葵、と言う名前を聞いて唖然とする私の背後に冷ややかなオーラを感じて背筋が凍った。
『おい』
確かに全身濡れているので少し肌寒い気はするが、それとは全く別のそれは体が覚えてしまっている事が悲しい。
背中に刺さる言葉が痛い。
振り返る事が出来ない私の腕を思い切り引っ張り、笑顔で見送るびしょ濡れ仲間の右京を睨み付け、一度も乗ったことのないエレベーターで一階まで降り昇降口を出て尚引きずられ、黒塗りベンツに放り込まれた。
『ぃだっ!なにすんのよ!』
『うるせー黙ってろ。出せ』
家に送ってくれるのかと思いきや着いたのは要邸で、メイドらしい女性に風呂場に連れて行かれて、そして出て来ると用意されていたのは謎のバスローブ。
そして…。
「星南右京を探して、ずぶ濡れに…ねぇ」
ソファーに座る要冬真と、その地面に正座の私。
柔らかカーペットなので悪い気はしないが。
今日こそ切り取って持ち帰ろうか。
あ、またハサミない。
「あ、あれだよ!別に何かあったとかじゃなくて、大体右京好きな人いるし!それで…」
はっ!!!
またフォローしてる!!
馬鹿やろう私!
「それで?」
ギャァァァ
冷ややかな視線が突き刺さる。
どうしよう、特に続く言葉は考えてなかった。
意外と庶民的な、スエットのような柔らかいズボンにTシャツを身に纏う奴はラフなのに何故がカッコイイ。
いやいやカッコイイって。
「あの…お言葉ですが。なんで、怒ってるんですか」
意を決して口にした言葉に、ヤツが一瞬、動きを止めたのが分かった。
…あれ?
もしかして…。
「あ、雨が…降ったからです」
「あいつと一緒にか」
「いやあの、…なんて説明したらいいのか」
「説明してみろ」
「え?」
「俺様が納得するように説明してみろ」
何故。
何故私は怒られてるんだ。
時は二時間前。
桐蒲葵、と言う名前を聞いて唖然とする私の背後に冷ややかなオーラを感じて背筋が凍った。
『おい』
確かに全身濡れているので少し肌寒い気はするが、それとは全く別のそれは体が覚えてしまっている事が悲しい。
背中に刺さる言葉が痛い。
振り返る事が出来ない私の腕を思い切り引っ張り、笑顔で見送るびしょ濡れ仲間の右京を睨み付け、一度も乗ったことのないエレベーターで一階まで降り昇降口を出て尚引きずられ、黒塗りベンツに放り込まれた。
『ぃだっ!なにすんのよ!』
『うるせー黙ってろ。出せ』
家に送ってくれるのかと思いきや着いたのは要邸で、メイドらしい女性に風呂場に連れて行かれて、そして出て来ると用意されていたのは謎のバスローブ。
そして…。
「星南右京を探して、ずぶ濡れに…ねぇ」
ソファーに座る要冬真と、その地面に正座の私。
柔らかカーペットなので悪い気はしないが。
今日こそ切り取って持ち帰ろうか。
あ、またハサミない。
「あ、あれだよ!別に何かあったとかじゃなくて、大体右京好きな人いるし!それで…」
はっ!!!
またフォローしてる!!
馬鹿やろう私!
「それで?」
ギャァァァ
冷ややかな視線が突き刺さる。
どうしよう、特に続く言葉は考えてなかった。
意外と庶民的な、スエットのような柔らかいズボンにTシャツを身に纏う奴はラフなのに何故がカッコイイ。
いやいやカッコイイって。
「あの…お言葉ですが。なんで、怒ってるんですか」
意を決して口にした言葉に、ヤツが一瞬、動きを止めたのが分かった。
…あれ?
もしかして…。