それでもあなたが好き
「絵のモデル?」
「そう。私、今まで背景ばっかり書いてたから…人物画も練習したいの。駄目?」
「モデル…って俺の顔を書くの?」
「どうせ校庭で何時間も暇してるなら、絵のモデルやってよ。お詫びに何かするしさっ」
「…暇だからいいよ。別に。」
「本当に?ありがと!!」
正直、私は優の顔がタイプだった。
優はよく見るとすごく整った綺麗な顔をしていた。
「じゃあ、明日からよろしくね★」
「おぅ…」
優は照れていた。
「優君って…ちゃんと話せるじゃん!クラスでもっとそうやって話せばいいのに。」
「俺、団体行動とか苦手なんだよ…。別に友達とかいらないし。」
「暗……なら、今日から私が優君の友達ね!」
「友達?お前が?」
「そう。」
「………」
優はまた、照れながらコクン…と頷いた。
私も嬉しくて一緒に照れてしまった。
この頃から、友達じゃなくて、もう恋してたんだろうな…