バレちゃダメ!!*kissに隠された秘密*
「相手の女の子かわいかったよね♪名前は…」


「音羽すずちゃんだよ♪もう俺と一緒で子役やってないけどね。」


…もうその話はやめてよ…っ!


耳を塞ぎたくなった。


「あれ、俺のアドリブなんだ!」


この場所から逃げたい。


その気持ちが溢れて、あたしは立ち上がった。


「鈴音…!」



走り出そうとしたその時…


「鈴音。」


啓くんに手をつかまれた。


「啓…くん…?」


「逃げるなよ。大丈夫…俺がなんとかするから…。な?」


啓くんはあたしを椅子に腰かけさせて、莉遠のほうへ行った。


「鈴音…大丈夫?」


「…うん…」


啓くん何するのかな…?


あたしは啓くんと莉遠のほうを見た。


たぶん…翠ちゃんも。


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