バレちゃダメ!!*kissに隠された秘密*
「実は1泊研修の時にバスの中で…」


ふと鏡を見ると、小島さんが微笑んでいた。


なんでなのかわからなくて、思わず口を閉じた。


「知ってるわよ♪

だから言ってるの。

莉遠くんのは演技じゃないわ。」



「どういうことですか!?」


あたしは驚きのあまり動いてしまった。


「はい、動かないの。」


「す…すいません…」


小島さんに頭の向きを直される。


「莉遠くんって仕事の時以外は演技が下手なの。

嘘ついてもバレるタイプって言えばわかるかな?

カメラの前じゃあんなに上手いのにね。

希少価値な存在よ、莉遠くんは。」


そういえばそうかもしれない…。


昔遊んでた時に、あたしは莉遠の嘘をいつも見破ってた。


そんなことも忘れて…

あたしは莉遠を責める権利も疑う権利も何も持ってない。



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