バレちゃダメ!!*kissに隠された秘密*
やっと言えた。


あたしの中に眠ってた気持ちを。


親友の翠ちゃんに言えないくらいだった気持ち。


翠ちゃんに言ったら…怒られるかなぁ?



「すず…ありがと。

夢じゃないよな…?」


「もちろんだよ。莉遠…。」


あたしはそう言って莉遠の手を握った。


「うん…。

あっ、そろそろ授業始まるんじゃない?

すず、教室戻ろうよ。」


「うん!…でも、待って。」


あたしは莉遠の手を離し、自分の眼鏡と髪を結っていたゴムを取った。


カッターシャツの第1ボタンも外し、スカートも少し短くする。


「すず…?」


「あたし、中学の時からすずだってバレないために真面目にしてたの。

でも…これからは素の自分でいたいから♪」


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