弱り目に祟り目?
「岩崎くん、まだご飯食べてなかったんでしょ?」


そう言って彼女はベットの横にしゃがむと「簡単なお粥くらいしか作れなかったけど、まぁ食べないよりはマシでしょ」と言って器のふたを開けた


「料理苦手的な事言ってなかったけ?」


起き上がりながら彼女にそう尋ねると「得意ではないね」と彼女は苦笑した


「めんどくさがりだから、自分の為には絶対しないの。だから腕前上がらず」


笑いながら俺の方にトレイを差し出して、彼女はペタリと床に腰を下ろした


「まぁ、味見したから大丈夫!!食べて、薬飲んで、よく寝ましょう!!!」


そう言ってニコニコ笑いながら、彼女は俺がお粥を口にするのを見ている


「あのぉ~そんなに見られると食いにくい……」


チラリと彼女の方を見ながら俺が言いにくそうにそう言うと、彼女はクスッと笑って「それじゃあ片付けしてくる」と言って立ち上がった

「ちゃんと、薬飲んでね~」と言いながら手をヒラヒラと振って、彼女は台所へと消えて行った



< 4 / 12 >

この作品をシェア

pagetop