それでもわたしは生きている
タクト
その後も何人かの男達と付き合った。
ちょっと気になり始めてた先輩とはあれきりだ。
やはり誰と付き合っても先へは進めなかった。
タクトは1つ年上の先輩で、スゴイ美形だった。
「付き合おっか?」
「別にいいけど」
いつもそんなノリで始まる。
そんなノリだけど、ちゃんとその時の1番好きな人として付き合う。
タクトには、もう1つ上の兄ちゃんがいた。
「ユウカ!まだエッチしてへんねやろ?」
「え?…うん…タクトに聞いたん?」
「いいや、なんとなく…そんな気がした」
「兄貴っ!何の話やねん!付き合って2ヶ月も経つのにしてへんわけないやろ!」
え…?
「あ、そ!ユウカ、あんまりせぇへんのもえぇことないで」
「兄貴!!どっか行け!」
「はいはい!ユウカ、またな!」
兄ちゃんの言った言葉の意味はよくわからなかったし、してないのにしたって嘘をつくタクトもこの頃の私にはわからなかった。
兄ちゃんにあんなことを言われたせいかな?
タクトがホテルに誘ってきた。
エッチはしたくないけど、タクトと一緒にいたい気持ちはあったから
「何もしないならいいよ」
「何もしない!行こ!」