それでもわたしは生きている
後悔

いつもと違う夜


タクトに振られてから2週間。

随分元気になった。

相変わらずアケミ先輩とはニコイチで、地元の族の溜まり場となってしまった小さな居酒屋で、今日もウダウダやっている。


午前2時。


店が閉店になり、皆それぞれ散って行くのがいつものパターン。

飲酒運転で朝まで暴走しに行く奴ら…

カップルでじゃれ合いながら消えて行く奴ら…

呑み過ぎてそこらへんで転がってる奴ら…


私と、アケミ・ヒデ先輩と、この溜まり場で知り合って、仲良しになっていった皆よりちょっと年上で、真面目そうなマサトさんとの4人でノソノソ歩いて家に向かっていた。

1番近くのアケミ先輩の家まで4人で歩いて、後は解散!


いつものパターン!


なのに…なんで…?


マサトさんが

「危ないから家まで送る」

って…


いつもは言わないのに…


1人で帰れば良かった…



中学を卒業した私は、高校へは行かず1人暮らしを始めた。

車2台が十分擦れ違うことのできる広い道沿いにある2階建てのアパートだ。

近くに駅やスーパーもあり、結構賑やかな場所だ。

でもさすがに午前2時や3時ともなれば静まり返っている。

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