それでもわたしは生きている
魔物達
「じゃ、ここやから。送ってくれてありがとうございます!」
「うん、ええよ、酔いはさめた?だいぶ寒なってきたから暖かくしてはよ寝ぇや」
1人で帰っていれば、たとえ2、3分と言えども立ち止まることなく、すぐ家の中に入ったのに…
1人なら…
アイツらは私を素通りしてくれたかもしれない…
いつも通り、1人で帰れば良かった…
アパートの側に止まっていた1台の普通車から、声を荒げた4人の男達が突然飛び出して来た。
何が起きたのだろう…
何が起きるのだろう…
男の1人がマサトさんに掴み掛かり、車の後ろへ下がっていった。
私はそれを止めたくて、2人の元へ行こうとした時、残りの3人が私を車へ押し込もうとした。
???
何?なんで?
やだ!恐い!
何かが甦った…
あの祭りだ!
やばい!
この祭りはやばい!
絶対にあかん!
逃げなあかん!
何が何でも逃げなあかん!!
必死で暴れた。
だけど、3対1、しかも相手は男…
あっというまに私は車の中へ押し込まれ、ドアは閉まり、マサトさんに掴み掛かかっていった男も同時に車に乗り込み、車は発進した。