それでもわたしは生きている

夏休みの間、私は思う存分ヒロアキ宅を訪問した。

ヒロアキが誘うから、誘われたら断れるわけがない。

ヒロアキは毎日電話とメールをくれる。

『仕事終わって今帰り』コール。
『おやすみ』メール。
『おはよう』メール。

いつしか私とヒロアキは一線を越えていた。


「明日休みやろ？泊まりに来る？」

「行く！」

「おぅ！ほな後で！」



プルル…

ヒロアキや！

「もしもし？」

「おぅ！オレ、悪い！」

「ん？」

「彼女が急に出てきた。オレん家の前におるらしいねん！ごめん！そういうことやから！またな！」


そういうこと…

どういうこと？

いやいや、そういうことよ…


ズキッ！


彼女がいるって言われた時よりショック…


数ヶ月振りに再会した２人は…


考えたくない！！

私は今夜眠れるでしょうか…
取りあえず、ビール！

今日は…
おやすみメール…あるわけないっか…


私は、呑めば呑むほど悲しくなると分かっているのに…

天国から地獄という言葉を噛み締めながら呑み続けた。



プルル…


ビクンッ！


ビックリしたぁ！
誰！？


「はい…」

「ユウカ？まだ起きとんか？」