それでもわたしは生きている
ナオキの子…
もしできてたら絶対産みたいのに、シンナーなんて…
どうしていいかわからず、どこでもいいから産婦人科に電話をした。
「はい、桜田婦人科クリニックです。」
「もしもし…あの……あの…」
「もしもし?どうしました?」
「あの…私…」
「…もしもし?いいですよ、ゆっくりで、ゆっくり話して下さい。」
「あの…私…生理がこなくて…でも…私…シンナーしてて…やっぱり赤ちゃんに何か影響ありますよね?」
「影響が絶対にあるとは言えないけど、可能性は高いですね、どちらにしても、1度ちゃんと検査に来て下さい。それと、もうシンナーはやめましょうね、元気な赤ちゃん産みたいでしょ?」
「はい…、はい…ごめんなさい…ごめんなさい…」
電話の向こうの優しい声と自分のバカさかげんに涙が出た。
こんなことになるなんて…
私は自分の好き勝手してきたことに初めて後悔した。
幸い、病院へ行く前に生理がきた。
なんだったのだろう…
だけど、私はあの日以来シンナーはやめた。
だって、元気な赤ちゃん、産みたいから!