それでもわたしは生きている
祭り
夜の街の暗さにも随分慣れた。
学校以外の友達もできた。
中学生になった私は、酒、タバコ、シンナー…、お決まりのコースを歩き出した。
何人かの男達とも付き合った。
どの男とも深い関係になることは拒んでいた。
そのせいかどうかは知らないが、いつもすぐ振られていた。
同じ中学の卒業生で、2つ年上のアケミ先輩とは、ニコイチと呼ばれる程いつも一緒にいた。
家賃1万7千円で、勿論風呂無し。
でもふた部屋あるそのボロアパートで1人暮らしをしているのは、アケミ先輩の彼氏、ヒデ先輩だった。
そこは地元の族の溜まり場になっていた。
部屋には青いゴミ袋がいくつも転がっていて、シンナーの缶が詰め込まれていた。
その日はアケミ先輩と先に眠りについた。
隣りの部屋ではヒデ先輩や、最近ちょっと気になり始めてる先輩とか、6人の男達がシンナーと共にバカ騒ぎをしていた。
「ユウカ…おぃ、起きろ、ユウカ…」
「ん…?…先輩…?
ん~…なんですかぁ…?」
「しぃ!アケミが起きるやろ、静かに…
話があんねん、隣りの部屋きて」
「話ぃ…?こんな夜中にぃ…?」