悪魔は甘く微笑んで【恋人は魔王様 番外編◇ドリーム小説】
「えっと、その。
ちょっと良くないものを見ちゃって」
「へぇ?」
と。
彼は何かを探るように、大きな瞳を細めた。
そうして、一瞬後。
当然のように私を抱き寄せ、当然のように唇を、重ねてきたの。
柔らかく温かい唇の感触。
おまけに、予想外の出来事に瞳すら閉じそびれた私は、アイドル顔負けの美形が迫ってきたのさえ、この目でしっかり見てしまったじゃない!
心臓を高鳴らせながら。
「ねぇ、このどこが良くないもの、なの?」
人のファーストキスを何のことわりもなく奪った挙句、『学校って、どうして毎日通わなきゃいけないの?』と真顔で親に質問する、子供のような顔で妙な質問をぶつけてくるのは、やめてほしいんですけどっ!
「どどどどど、どこがって。
っていうか、一体アナタ、何してるの?
っていうか、誰?
ねぇ、名前は?
ここの生徒?
そして、一体どうやって三階にやってきて急に姿を消したっていうの?」
動揺のあまり、頭の中にあった疑問全てが口をついて出てくる。
彼は私の頭を髪をそっと撫でると、手を放し、おどけたピエロを思わせる仕草で丁寧に一礼してみせた。
ちょっと良くないものを見ちゃって」
「へぇ?」
と。
彼は何かを探るように、大きな瞳を細めた。
そうして、一瞬後。
当然のように私を抱き寄せ、当然のように唇を、重ねてきたの。
柔らかく温かい唇の感触。
おまけに、予想外の出来事に瞳すら閉じそびれた私は、アイドル顔負けの美形が迫ってきたのさえ、この目でしっかり見てしまったじゃない!
心臓を高鳴らせながら。
「ねぇ、このどこが良くないもの、なの?」
人のファーストキスを何のことわりもなく奪った挙句、『学校って、どうして毎日通わなきゃいけないの?』と真顔で親に質問する、子供のような顔で妙な質問をぶつけてくるのは、やめてほしいんですけどっ!
「どどどどど、どこがって。
っていうか、一体アナタ、何してるの?
っていうか、誰?
ねぇ、名前は?
ここの生徒?
そして、一体どうやって三階にやってきて急に姿を消したっていうの?」
動揺のあまり、頭の中にあった疑問全てが口をついて出てくる。
彼は私の頭を髪をそっと撫でると、手を放し、おどけたピエロを思わせる仕草で丁寧に一礼してみせた。