悪魔は甘く微笑んで【恋人は魔王様 番外編◇ドリーム小説】
「……どうして、キス、したの?」
ジュノは立ち止まって、柔らかい笑顔を見せた。
夕日に染まって、とてつもなく綺麗で、その瞳に吸い込まれそうになる。
「キヨミちゃんが、キスしたいって思ってたんでしょう?
僕も、キスしたかったし。
それだけじゃ、ダメ?」
どうして、急にそんなに切ない声が出せるのかしら。
どきりとして、心臓の一部が持っていかれたのは、この時かもしれない。
夕日があまりにも美しくて、彼の声は、それにとても調和していたから?
春の風が、絶妙なタイミングで、優しく二人の間を駆け抜けていったから?
桜の香りが仄かに辺りに漂っていたから?
周りに、誰も居なかったから?
答えなんて、分からない。
ううん、そんなもの、最初から無いのかもしれない。
突然、やってきた。
正体の知れない、「恋」に。
今、確実に堕ちていった。
それだけが、私の中の真実で。
当然のように、二度目に重ねられたさっきより長いキス。
それだけが、私の中の現実だった。
ジュノは立ち止まって、柔らかい笑顔を見せた。
夕日に染まって、とてつもなく綺麗で、その瞳に吸い込まれそうになる。
「キヨミちゃんが、キスしたいって思ってたんでしょう?
僕も、キスしたかったし。
それだけじゃ、ダメ?」
どうして、急にそんなに切ない声が出せるのかしら。
どきりとして、心臓の一部が持っていかれたのは、この時かもしれない。
夕日があまりにも美しくて、彼の声は、それにとても調和していたから?
春の風が、絶妙なタイミングで、優しく二人の間を駆け抜けていったから?
桜の香りが仄かに辺りに漂っていたから?
周りに、誰も居なかったから?
答えなんて、分からない。
ううん、そんなもの、最初から無いのかもしれない。
突然、やってきた。
正体の知れない、「恋」に。
今、確実に堕ちていった。
それだけが、私の中の真実で。
当然のように、二度目に重ねられたさっきより長いキス。
それだけが、私の中の現実だった。