悪魔は甘く微笑んで【恋人は魔王様 番外編◇ドリーム小説】
「早速、何か新しい手立て考えなきゃだわ」
志保さんのこういう前向きなところ、見習いたいわぁ。
「で、昨日のあの鼠のぬいぐるみはどういうことなの?
まさか、氷川さんの趣味ってわけじゃないわよね?」
志保さんはことさらに声を潜めた。
多分、この教室には他に氷川亮総さんのファンなんていないんじゃないかしら。
「氷川さんの娘さんが、大好きなのよ。
ミッキーマウス。
でも、氷川さんってお忙しいじゃない? だから、なかなかディズニーランドに行けないみたいで。
そういうときに、ほら。
パパがぬいぐるみを持って帰ってくれたら嬉しいじゃない?
そういう心遣い」
「……え? 氷川さんって妻子持ちだったの……?」
「しっ」
至極真剣な顔で睨まれたので、思わず唇を押さえた。
それから、ふぅと息を吐く。
「昔からのファンの間では有名な話よ?」
「そんな、結婚できる見込みの無い人なんて追っかけて楽しいの?」
志保さんは瞳を大きく開いて、そしてくすくす笑い出した。
「きよみさんって、本当、真面目なんだから。
好きな人とは絶対に結婚できなきゃ気がすまないとでもいいたそうね。
彼氏とはもう、婚約済みだったりして」
「まさかっ」
いろんな意味で、それは多分、不可能だし。
志保さんのこういう前向きなところ、見習いたいわぁ。
「で、昨日のあの鼠のぬいぐるみはどういうことなの?
まさか、氷川さんの趣味ってわけじゃないわよね?」
志保さんはことさらに声を潜めた。
多分、この教室には他に氷川亮総さんのファンなんていないんじゃないかしら。
「氷川さんの娘さんが、大好きなのよ。
ミッキーマウス。
でも、氷川さんってお忙しいじゃない? だから、なかなかディズニーランドに行けないみたいで。
そういうときに、ほら。
パパがぬいぐるみを持って帰ってくれたら嬉しいじゃない?
そういう心遣い」
「……え? 氷川さんって妻子持ちだったの……?」
「しっ」
至極真剣な顔で睨まれたので、思わず唇を押さえた。
それから、ふぅと息を吐く。
「昔からのファンの間では有名な話よ?」
「そんな、結婚できる見込みの無い人なんて追っかけて楽しいの?」
志保さんは瞳を大きく開いて、そしてくすくす笑い出した。
「きよみさんって、本当、真面目なんだから。
好きな人とは絶対に結婚できなきゃ気がすまないとでもいいたそうね。
彼氏とはもう、婚約済みだったりして」
「まさかっ」
いろんな意味で、それは多分、不可能だし。